私がアートセラピーの道へと深く入って行ったのは
1995年の阪神淡路大震災がきっかけです。
当時はアートセラピーという言葉も知りませんでした。
避難所でこどもたちと一緒に、
絵を描く時間を持つボランティア活動に参加したことです。
それまでは、色彩心理をベースにして、
主には大人の方へ自由に何かかを作ってもらうような教室を友人と展開していました。
心理学には興味はあって、多少は勉強はしていましたが、深い知識もなく、
もう30年近く前なので、記憶も定かではないのですが、
もちろん、トラウマということもよく知らなかったと思います。
そんな私でしたが、
子どもたちのところにいき、アートの画材を準備するということしかできない中で、
子どもたちは皆、自由に何かを表現して、お話しして、元気に走って帰っていく
その姿に、逆に私自身が癒されていた体験をした記憶があります。
アートで表現すること自体で
その子の中で必要な癒しを、
自分で自分に施すことができている
これはすごいことだなぁと
実感しました。
カウンセリングやらコーチングとかない時代、
何か抱えきれないことが起こったり、
これから先どうしたらいいかわからない時、
何かしらで表現することで、
人は心のバランスをとっていたと思います。
今でも残されている
様々な謎多き原始のアート作品のいくつかは
そのためのものだったんだろうなと思います。
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